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谷内春子 「うたたねの眺め」 – 数寄和

谷内春子 「うたたねの眺め」

数寄和

2013/5/18(土)-5/26(日)

数寄和大津

2013/5/31(金)-6/16(日)

数寄和大津オープニング 5/31(金)16:00より

 

作家の卵が創作活動を続けていくには、ギャラリーが価値の定まっていない作品に発表の機会を作ること、
そして多くの人が自分の目で見て気に入った作品を購入すること、双方が必要だと考えています。弊社では2010年から毎年夏に公募展「ギャラリーへ行こう」を開催しています。若い人たちの意欲作が集まり、入選作を楽しむお客様に加え美術関係者のご来場も増えています。同展では優秀な作品の出品者に、当ギャラリーでの個展開催を賞として贈っています。今展は2012年優秀賞の谷内春子さんの個展です。

 

作家は京都市立芸術大学日本画専攻を卒業、現在は博士後期課程に在籍しています。在学中から創画展への出品を軸に、アートプロジェクトやグループ展への参加、そして個展の開催と精力的に活動しています。

谷内の制作は、風景や人物等のモチーフの芯を追求する為にスケッチを繰り返すことと、日々感じる美しさや喜びを色彩に置き換え、ドローイングを繰り返すことで、対象を表現する要素を蓄積します。純度を増したそれらの要素は作家自らの中で練り上げられ、画面上で再構築されます。
筆致と水の動きを介した岩絵具の動きを幾重にも重ね、形と色は交ざり合い、せめぎ合い、平面という制約の中でありながら、描かれた光や影、人や枝葉は空間を持ち、温度を湛え、音が聞こえるかのようにリズムを持って動き出します。

 

作家は今展について次のように思い、制作しています。

「朝の柔らかな日差しの中の、夢か幻か。

〈景〉をテーマに制作しているなかで、今回の作品は、うたたねの心地よさの中でまどろみ見る像が重なるようなものになれば、と思いながら取り組みました。
景とは、何か。それは庭や盆栽などにおいては伝統的にテーマとされている、ある〈場〉の表現であると考えていますが、その〈場〉を組み立てていく楽しさが私にとっての制作そのものといえそうです。
名もない実際の風景に抽象的な美しさを見出す喜びに似た感覚、その感覚を絵の中に実現させていくことができればと思っています。それはまた、連想を重ねるような詩によって表現されるものとも共通している一面があります。「詩は無形の画であり、画は有形の詩である。」という古来の伝統にも通じるのかもしれません。」

 

大作と小品を合わせて十数点、東京と滋賀の2会場巡回で展示致します。ぜひご高覧ください。

 

春_web
春 193×112cm

 

略歴

1986 京都市生まれ
2009 京都市立芸術大学 美術科美術学部 日本画専攻 卒業
2011 京都市立芸術大学 大学院修士課程 絵画専攻日本画 修了
現在  京都市立芸術大学 大学院博士(後期)課程 在籍

主な展覧会

2005 天若湖アートプロジェクト(京都)’08年迄
2007 「japonica -ten」 京都市立芸術大学内大ギャラリー(京都)
2009 「みる。」二人展 ギャラリー恵風(京都)
    「ART UNIV.2009」 むろまちアートコート(京都)
2010 京都銀行「美術教育支援制度」 選定 作品買取
    「京都芸大日本画の現在Ⅱ」 堀川御池ギャラリー@KCUA2(京都)
    「二人展」 京都市立芸術大学内小ギャラリー(京都)
2011 「日本画四人展」美山里山舎(京都)
    第38回創画展
2012 上野の森美術館大賞展 上野の森美術館(東京)
    第38回京都春季創画展
    「ギャラリーへ行こう2012」数寄和賞受賞 数寄和(東京・大津)
    第39回創画展
    「5人の絵のことば」 ギャラリー恵風(京都)
    個展「grassland - 草原 -」 ギャラリー恵風(京都)