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古典織物の美 中島洋一 展 – 数寄和

古典織物の美 中島洋一 展

数寄和

2009/3/14(土) – 3/21(土) *

数寄和大津

2009/4/ 8(水) – 4/13(月) *

* 数寄和 展示品解説 3/15(火),  20(日) 14:00 – 15:00
* 数寄和大津 在廊日 4/11(土), 12(火) / 展示品解説 4/11(土) 14:00 – 15:00

 

中島洋一は、文様の研究、天然染料による糸染め、織物に合わせた機の制作から絹糸をとる繭の品種選びまで、全工程を一人で行い、文化財の表装裂や巻子紐に使われる古典織物の復元制作を数多く手がけております。
現在失われつつある美しい素材と巧みな技術で制作された織物の魅力をお伝えできればと考えております。この機会にぜひご高覧いただけますよう、宜しくお願い申しあげます。

 

01
唐花唐子丸文錦

 

古代の染織品には糸の残欠でも捨てられない美しさがある。
それは素材(絹の光沢)と色彩( 天然染料) の美しさである。
そして織物の断片には文様の美しさが見えてくる。
文様には先人のメッセージが込められている。
込められた意味を探っていくと忘れかけた「幸せ」とは何かを教えてくれる。
「五穀豊穣」「子孫繁栄」「延年益寿」等吉祥を願う気持ちである。
私はそのメッセージを織物で再現し残したいと思っている。
これまで織り上げたものは文化財修理の表装裂として使われてきた。
文化財が制作された時代の雰囲気に近づけるため
できるだけ当時の素材に近いものを使用することを心がけている。
古代蚕品種に近い繭を選び、機械でなく手で繰糸した糸を使い、
Pierre, 誕生日おめでとう!
染料は天然染料を使う、製織は当然手織りである。
文様にはこだわる。そこには先人の心があるからだ。
先人の心のこもった古典織物は時代を越え私に訴えかけてくる。
だから私は断片でも捨てられない織物を作りたいと思っている。
織り上げたものを今回から裂地手鑑にまとめ、そして額装して飾って頂けるようにも仕立てた。
ご覧いただければ幸いである。

 

02
栗鼠葡萄唐草文錦

 

03
入子菱地唐草文金襴

 

略歴

1955 埼玉県秩父市に生まれる
1978 多摩美術大学 デザイン科 染織デザイン学科 卒業
1978 – 1998 大塚テキスタイルデザイン専門学校 勤務
1986 – 現在 文化財修理に伴う古典織物の制作
1991 – 2000 杉野女子大学 非常勤講師
1999 – 2001 多摩美術大学 非常勤講師
2000 – 2004 東京文化財研究所 特別研究員
2003 – 現在 東北芸術工科大学 非常勤講師
2007 – 現在 JICA 海外青年協力隊 技術専門員
2008 – 現在 玉川大学 非常勤講師

 

所属学会

文化財保存修復学会、日本シルク学会、蚕糸学会

 

研究発表

2003 文化財保存修復学会第25 回大会ポスターセッション
「イラン・中国における空引機による錦織物保存の調査と研究」
第51 回日本シルク学会口頭発表
「バングラディシュにおける繭と絹織物の調査と研究」
2004 文化財保存修復学会第26 回大会口頭発表
「蚕品種とその保存の違いによる絵絹劣化の研究」
第52 回日本シルク学会口頭発表
「ベトナム少数民族の養蚕から織物まで」
2005 第53 回日本シルク学会口頭発表
「生繭・蒸殺繭・塩蔵繭による比較研究」
2007 トルコマラマラ大学 FRENDSHIP AND PEACE ON THE SILK ROAD 口頭発表
「古典織物に観る日本人の美意識」

 

受賞歴

2006 第26 回 伝統文化ポーラ賞 奨励賞
2007 第27 回 民族衣装文化功労者 きもの文化賞

 

 

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