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「中世の影と光」 アイヌール・キュチュキュヤルチュン展 – 数寄和

「中世の影と光」 アイヌール・キュチュキュヤルチュン展

数寄和大津

2009/12/12(土) – 20(日)

数寄和

2010/1/8(金) – 14(木)

 

作者はイスタンブール考古学博物館、トプカプ宮殿など、様々な歴史的な場所で展覧会を行い「時間を描くアーチスト」として知られてきました。今展では作者のご協力により、トルコ文化への関心を高めていただきたいと企画いたしました。
2010年はトルコにおける日本年です。
ぜひ外務省のホームページもご覧下さい。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/turkey/2010/contents.html#01

今展では水彩作品と素描作品の新作を展示いたします。
トルコに伝わる伝統的な物語や事物を題材とし、カリグラフィーのようなシャープな線とミニアチュールを思わせるような細かな描画、水の流れに委ねた動きのある色の重なりで構成されます。それは独特の美しさを感じさせ私たちを魅了します。
ぜひご高覧頂けると幸いです。

 

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“KARAGOZ” 紙・水彩

 

AYNUR KUCUKYALCIN

1973年ISTANBUL/TURKEY生まれ。
アーチストは高校時代にトルコの全国絵画大会で賞をもらってから画家になることを決めたと言う。
1993年に「コスチュームデザイン研究所」で2年間教育受け、デザイナーの資格を取得。
後にオスマントルコ帝国時代に成立した、国の一番伝統のある美術大学に入学し、ステージアートコスチュームデザイン学部を1998年に卒業した。
卒業以前の1996年に伝統とモダンな思想をうまく融合させた彼女のコスチュームが注目受け、日本の業者からの依頼でトルコについてのテーマパークである 「柏崎トルコ文化村」プロジェクトの社員コスチュームをデザインした。ファッションデザイナーとしてしばらく活躍してから伝統をマスターしないとモダンが 作れないと考え、「イスタンブール・トプカプ宮殿伝統装飾アカデミー」に入ってさらに4年間トレーニング受ける。
アーチストは今「時間と言う概念を再認識する必要がある」という立場から制作を続けている。

 

2009年 大津市生涯学習センター・大津市(参加)
2008年 セルジュークトルコ国際アーツビエンナーレ・コニア市 (参加)
2006年 「ザ スピリット オブ タイム 1」イスタンブール考古学博物館 (個展)
2005年 「ザ スピリット オブ タイム 2」イスタンブール軍事博物館 (個展)
2001-2005年 イスタンブール・トプカプ宮殿伝統装飾アカデミー(在籍)
2001年 「オスマントルコ帝国の皇帝のテント展示会」イスタンブールトプカプ宮殿 (総合デザイン)
2000年 「睡眠と目覚め:大地震の追悼」イスタンブールインペリアルミントコンプレックス・トプカプ宮殿 (個展・総合デザイン)
1998年 「アタチュルク・建国の父のコスチューム」イスタンブールドルマバフチェ宮殿 (コスチュームアーツ展示会・総合デザイン)

 

カラギョズとはトルコの伝統的影絵劇である。基本的には主人公の「カラギョズ」と「ハジヴァット」という二人のキャラクターとその関係を取り上げる。「カ ラギョズ」は純粋で正直者、しかし乱暴な一面もある。「ハジヴァット」は逆にインテリでジェントルマンであるが、しかしずる賢い一面もある。二人はしょっ ちゅう喧嘩をするにもかかわらず実に中のいい友達でもある。
影絵劇のストーリの中で、この二人の口論や置かれた状況に応じての反応や周りの他のキャラクターとの関係、体験する冒険などが喜劇的に取り上げられる。テーマは主に現時点での出来事であるが伝説や昔話からのエピソードも常に絡んでくる。
「カラギョズ」と「ハジヴァット」は、日本でいうところの『東海道中膝栗毛』の主人公の二人である「やじ」と「きた」を連想させる、というと分かりやすいだろうか。

100以上の様々なキャラクターを含む「カラギョズ」影絵劇では小人、魔女、半人半獣の化け物らも登場する。とともにオスマントルコ帝国内に暮らしていた 各民族を代表するキャラクターも登場する。インドネシア、ジャワ、中国をはじめ、アジアの様々な地域で見られる影絵劇は当地の環境と文化の特徴を持つよう に変化するのである。「カラギョズ」も西アジアとオスマントルコの中世の色とキャラクターを影と光で現在の我々にまで運んでくれている。

アイヌル・キュチュキュヤルチュンはこの展覧会で「カラギョズ」を題材とし、中世の色と図柄を通じて影と光の密接な調和を探し出している。

 

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