数寄和 | 2011/6/4(土) – 6/5(日) |
この度の東北震災で多くの人や建物が無抵抗のままに一瞬にして打ち消され、日本そして全世界の人に衝撃と悲しみをもたらしました。私の高校時代の仲間も津波に飲まれ亡くなり、叔母はいまだ見つかっていません。
私は岩手県三陸地方(山田町)に生まれ育ちました。
時折、私の作品は「風の匂いがする」と言われます。それは幼少の頃、海山や野原を駆け巡り遊んでいた頃の大地の匂いや風が私に染み付いているからだと思います。
表現者として自分は何をすればよいかと悩んでいたところ、数寄和の岸田さんより安否を心配してお電話をいただきました。その話の中で扇子を作らないかと提案していただき、扇子一枚一枚を手で描こうと決めました。
扇形の和紙に絵を入れ、それを京都の職人たちがひとつひとつ手間をかけて仕上げていきます。この扇を使えば、その風はきっとエールの風となって被災地にも届くものと信じて止みません。また、その扇いだ風を感じるたびに、忘れてはならない土地と人々を思い出す心と心の架け橋になればいいなと思います。若い人たちが日本の伝統に関心を持つきっかけにもなるでしょう。
復興・復活を掛けて、まず我々が元気を出し遠くからでもエールの風を送りましょう!
がんばろう東北! がんばろう日本!
斎藤敏文 (TOPPI)
プロデュース 数寄和
作家プロフィール
1964 | 岩手県生まれ |
1984 | 個展『TOKYO ANIMAL SPACE』開催(銀座ギャラリーKOKEY) |
1986 | 第6回日本グラフィック展入選 渡米。ニューヨークを拠点に活動 |
1987 | 個展『NEW YORK ANIMAL SPACE』開催(AROUND THE CLOCK GALLERY) |
1988 | 帰国。オブジェTOKYO1988展 奨励賞受賞 |
1989 | 第10回日本グラフィック展 審査員(日比野克彦)賞受賞 |
1992 | 個展『MADE IN JAPAN』開催(寺田倉庫ESPACE) |
1993 | 個展『INNER CHILD』開催(praphic station gallery) |
1994 | 個展『BLOWN BERLIN』開催(ベルリンSPRUNG GALLERY) |
1996 | 『2days ART SHOW』開催 (柏高島屋) 個展『ART SCROLL EXIBITION』開催(ハイカスポット青山)現代アートによる掛軸展 |
1997 | 個展『花人たち』開催(J・CITY GALLERY) 『AJAC展』招待作家 個展『Yellow』(銀座ギャラリーみうら) |
2000 | 第27回『青枢展』韓国文化院院長賞(東京都美術館) |
2001 | 第28回『青枢展』東京都知事賞(東京都美術館) 個展『PARK PARTY』開催(代官山 and.bcd gallery) |
2002 | 第29回『青枢展』大賞(東京都美術館) |
2004 | 第31回『青枢展』松山庭園美術館賞受賞(東京都美術館) |
2005 | 第32回『青枢展』文部科学大臣賞受賞(東京都美術館) |
2006 | 日中現代芸術展(上海)/ 3人展「無限」TEPCO銀座館 徳川アートミュージアム屏風製作 |
2010 | 個展『TOKYO TOWER STORY/天空の出来事』開催(ピノチカ) |
アーティストとして、平面作品はじめオブジェ作品、コラボレーションやライブペイントなどジャンルを超えたアートワーク表現。
クリエイティブカンパニーとしてTOPPI ART FACTORYを設立、様々な活動を行っている。
TOPPI ART FACTORY 代表
東京デザイナー学院 常勤講師
青枢会 理事
www.toppi.jp/toppi/